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インタビュー

【山崎麻子(ユナイテッドアース南三陸町在住) x 浦上雄次】
インタービュー日:23,FEB.2013 インタビュー場所:宮城県南三陸町

<2011年の状況>
浦上(以下:浦):震災後、東北に初めて来たのはいつ頃ですか?
山崎(以下:山):2011年の4月下旬くらいですね。

浦:東北に行こうと思ったきっかけは?
山:女性でもできる避難所のケアなど、「災害ボランティアの経験が無くても大丈夫」という募集が出ていたので参加しました。

浦:作業内容はどのようなものでしたか?
山:がれきの撤去や、炊き出し、お風呂のケアとかでしたね。

浦:物資面の状況はどうでしたか?
山:足りている物と足りてない物の差が大きかったですね。

浦:例えば、、、水とかは?
山:足りてました。

浦:食料的なものは?
山:足りてたと思いますが避難所の場合、感染症を防がなければならないので、火の通った物しか出せなかったんです。サラダとか生野菜を食べたいという声もありましたが出せなかったですね。
   
浦:足りなかったものは?
山:避難所は、みんな公平にしなくてはならないんです。例えば、サンダルで逃げてきたその人だけに靴を渡す事は出来ないとか髪の長い女性だとタオル一枚では足りないのに一枚しかもらえなかったそうです。

浦:特別にその人、っていうことが出来ない訳ですよね。。
山:そうですね。なので個人や私が所属していた民間のボランティア団体が個別に聞き取りをして個々で不足している物を提供していました。

<ユナイテッド・アース(UE)について>
浦:麻子さんの所属している団体について説明していただけますか?
山:ユナイテッド・アース(UE)といいまして、南三陸町には2011年3月22日から先発隊が入り今も継続して活動しています。復興には10年〜20年かかると当初から言われていたので、最初から長期支援を目的として現地入りしています。
南三陸町では約800名が犠牲になり、1000名あまりの方が隣接する登米市の仮設住宅で暮らしています。3000人が町を去り、3000〜4000人は近郊の町にある仮設住宅へ移ったため、実際住んでいるのは現在1万人くらいになってしまっています。震災後、人口が減っていく人口流出が問題になっています。UEは‘産業の復興と雇用の創出’を柱としているんですが、産業が元気になれば雇用が増え、そこに住む人も増えるわけです。

浦:それで地元の方達と協力しながら活動されてる訳ですね。
山:そうですね。


<ボランティアのためのボランティア>
浦:麻子さんはUEの正式なスタッフとして活動されているんですか?
山:今は(2013年2月末現在)長期ボランティアという形で活動をしています。ここに来るまで石巻、東松島で活動していたのですが、その時思った事がボランティアで来た人のためのボランティアが必要だと言う事だったんです。
なので、UEに来た時もそういった活動をしたいと最初に伝えたので、現在は事務局的な活動をしています。やはり、短期でいらっしゃるボランティアさんには現場に出てもらって今の状況をしっかり見てもらいたいので、私自身、日中は事務作業をしたりして自分の休みの日とかに個人的に被災状況がどうなっているか見て回っている感じです。

浦:そうすると。。麻子さんの生活というのは特にUEから給料をもらっているということではなく、今まで働いていた所の蓄えで生活されてるっていう事ですか?
山:そうですね〜。。。個人的な事になるんですが、もともと世界2周旅行をしよという夢をも持ってまして。。ずっとお金貯めてたんです。
浦:世界2周!?
山:(笑)はい。だけどそこに震災が起きて。。。そのまま旅行行ったとしてもきっと楽しめないだろうし、海外の人に‘日本が大変な時におまえ何やってんだよ‘とか言われちゃいそうだし。。。貯めたこのお金で本当にしなきゃ行けない事はなんだろう?って考えた結果、ボランティアに来ることだったんです。
浦:すごいですね〜!!
山:いやいや。。私としては世界旅行はいつでも出来る事って思っていて、でも1000年に1回と言われるくらいの震災、この震災で全てを失った人達のことを考えるとね。。。この決断には何も迷いはなかったですね。

浦:やはり被災地に住んで活動するっていうのは本当にすごいと思います。さっきおっしゃっていたボランティアのためのボランティアをするという考え方とか、、そういう話を聞いていると人間の強さ、優しさを感じます!


<エンターテイメントの力>
山:私ね、エンターテイメントはすごいと思う時がよくあるんです。復興市では色んなジャンルの方がパフォーマンスされるんですけど、私達が1年付き合っても開けれない扉を1回で開けてしまうんですよ!
私達の前では「大丈夫」って笑ってる人がその1回のパフォーマンスで泣いて、自分に起きた事を話し始めたりするんですよ。エンターテイメントは一瞬で人を変える力を持ってるんだなって。。。
本当にすごいと思っています。ただ、被災地でのパフォーマンスがここ最近極端に減ってきてるんです。それでみんな自分達が忘れ去られたって思ってしまうんです。。

浦:やっぱり減ってますか。。。この間七ヶ浜に行った時にも仮設のおじいちゃん、おばあちゃんが同じ事を言ってて、その時の寂しそうな顔が忘れられないんですよね。。
なので、これからも出来る限り出来る範囲で、無理せず活動を続けていくつもりでいます。

山:はい、やっぱりここを訪ねるってことが「忘れてない」っていうことに繋がるのでそこを大事に考えてもらいたいですね。
私がこうやって長く続けていられるのは、こんなつらい事があったのに、この町の人達が復興をあきらめていないからなんです。そこに集まるボランティアのみなさんも熱い人達なんで、そういう人の出会いとかも沢山の人に体験してもらいたいと思います。

浦:最後に麻子さんの夢は?
山:そうですね〜。よく南三陸町の人達とも話すんですが、10年、20年後同窓会したいねって言ってます。これが実現できたらいいですね。

浦:いいですね〜!そして世界2周旅行ですね!
山:そうですね、ここが復興したら、、行きたいと思います!

山崎麻子


コンテンツ

インタビュー@宮城県南三陸町

対談:対談:浦上雄次x山崎麻子
日時:2013.02.23

南三陸町福興市ツアー

2013年2月、11月と総勢約50名で参加しました。
※現在は募集はおこなっておりません

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